車で使われるオイルの1つにATFがあります。
スムーズなシフトチェンジの潤滑機能や動力の伝達機能など車にとって欠かせない役割を果たすオイルです。
ところがATFの重要性はあまり知られていないため、交換時期について迷う方も多いのではないでしょうか。
ATFは車になぜ必要なのかを含め、その交換時期や手順、費用などを詳しく解説します。
ATFとは?
ATFとは正しくは「オートマチック・トランスミッション・フルード」の略称。
『ATフルード』とも呼ばれ、AT車専用に使われるミッション用オイルです。
エンジンオイルやデフオイル、ブレーキフルードなどと同じように、動力の伝達や部品の潤滑、冷却などの大切な役割を担うのがATFです。
ATFの主な役割
ATFが果たす主な機能は次の通りです。
- エンジンからの動力を駆動輪に伝える伝達機能
- AT内を循環し熱を逃す冷却機能
- ATの変速に不可欠なギアチェンジを油圧で行う
- 内部の部品同士の摩擦をスムーズにする
- 内部で発生した不純物を洗浄する機能
なおATFはエンジンオイルなどと同じく、走行距離や年月によって劣化してしまいます。
日本の道路は、信号や交差点などでのストップ・アンド・ゴーが多く、停止後の発進時に大きな駆動力を要します。
ATに負荷がかかって高温になるため、ATFも劣化しやすい傾向にあります。
ATFは絶対交換したほうがいい4つの理由
多くの機能を担うATFだけに、劣化による影響は少なくありません。
時期を見て適宜交換することをおすすめします。
燃費が良くなる
ATFの劣化をそのままにすると、動力伝達の効率が低下し、燃費が悪化します。
交換して新しいATFにすることで燃費の向上につながります。
速くなる
劣化によってレスポンスが悪くなった車は、パワーロスも多くなります。
ATF交換によって新車当時の動きに回復し、車の動きも速く感じられるようになります。
変速ショックがなくなる
オイル劣化は粘度の低下を招き、変速ショックの吸収が不可能になってしまいます。
結果的に変速ショックが車内にダイレクトに伝わるのです。
交換により粘度がアップし、円滑な変速を行えます。
AT故障を防ぐ
ATミッションの故障原因は、そのほとんどがATFの交換を長期間行っていないことによるものです。
ATミッションのトラブルを防ぐためにも、3〜5年ごとの定期的な交換を推奨します。
ATF交換方法
ATFの交換について、代表的な3つの方法の特徴をそれぞれご紹介します。
圧送交換方式
オイルクーラーラインに圧力をかけ、交換する方法です。
圧力をかけることで内部の劣化した古いATFオイルが強制的に排出され、循環することで交換を行います。
新しいオイルに圧力をかけて古いオイルを押し出すため、他の包ほしきよりも古いオイルが残りにくいメリットがあります。
循環吸引方式(上抜き)
ATFレベルゲージにオイルチェンジャーをつなげ、新しいオイルを循環させるやり方です。
シンプルな作業のため誰が行っても技量の差が生まれません。
ジャッキアップをする手間が省けることも利点と言えるでしょう。
一方で、新しいオイルを注入する方式のため、古いオイルが残ってしまいます。
交換度合いは圧送交換方式に劣ります。
下抜き
ATトランスミッションの下側にあるドレンから古いATFオイルを排出、抜けきった後に新しいオイルを注入する方式です。
ジャッキアップの必要があります。排出した量を確認し、あらためて同量の新しい油を入れていきます。
複数回作業を繰り返さなければならず、煩雑な部分は否めません。
ATF交換の費用相場
ATFにはさまざまな種類があり、一般的なものからハイグレードなものまで多岐にわたります。
当然ながら、オイルのランクが交換の費用にも影響してきます。
また同メーカーであっても車種や型式によって異なるオイルを使用しなければならないケースもあります。
メーカー系列のディーラーやカー洋品店、整備工場など依頼する業者によっても差が生まれます。
一般的には8,000円〜30,000円程度ですが、あくまで目安であり、幅があることを覚えておくといいでしょう。
オートマオイルの種類によって変わる価格
上でお伝えした通り、オートマオイルの種類は複数あります。
オートマチックトランスミッションの種類に合った鉱物油と全合成油の適したほうを選びます。
古くから使われているのが原油を精製したシンプルな鉱物油になります。
もう1つの全合成油とはベースオイルを化学分解し、目的に応じて合成したものをいいます。
省燃費のための低粘度化ニーズや新技術のスペックに対応するため、高性能な全合成油を使用することがほとんどとなっています。
規格
車種や型式によって、最適なATFが規格として定められています。
国内ではJASO(自動車技術協会)が定めるJASO規格のもと、低粘度オートマオイル採用車向け「JASO 1A-LV」などがあります。
海外ではGM社のATF規格DEXRON(デキシロン)や、FORD社のATF規格MERCON(マーコン)が知られています。
国産メーカー推奨ATF交換頻度
トヨタ | 100,000km |
---|---|
日産 | 40,000km |
ホンダ | 初回80,000km、2回目以降60,000km |
マツダ | 車種により異なる |
スズキ | 40,000km |
ダイハツ | 100,000km |
スバル | 40,000km |
自動車メーカーによっても指定するATFは異なります。
メーカー指定のATFで交換するのも選択肢の1つと言えます。
さらにメーカーによって推奨ATF交換頻度は異なります。
愛車のメーカーが推奨する交換期間についても、再度確認しておきましょう。
ATF交換は『トルコン太郎』のガレージェントへ!
ガレージェントでは、ATF交換は3〜5年、もしくは2〜3万kmごとに1回をおすすめしています。
また、愛車への負担が少ない圧送方式『トルコン太郎』での交換を行っています。
車がATFを循環するための力を利用してオイル交換を行う方法で、新油用、循環して車へ戻る用、廃油用の3つのルートを循環させています。
しかも『トルコン太郎』では、このルートそれぞれにフィルターを設置。
新油注入、廃油排出、循環、どのタイミングでも鉄粉を除去することができるのです。
圧縮方式で気になる汚れのつまりなどにも対応しています。
ATFの圧送交換についてはトルコン太郎(ATF圧送交換)のご紹介 | 自動車整備専門 東京・町田ガレージェントでも詳しくお伝えしています。
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