ドライブレコーダーの選び方と取り付けについて徹底解説!

最近、SNSやテレビなどで危険な「あおり運転」や「危険運転」の動画を目にする機会が増えました。実際、運転中に後ろから極端に車間距離を縮められたり、幅寄せされたりする経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

あおり運転をはじめとする運転中のトラブル時に頼りになるのが、ドライブレコーダーの存在です。映像や音声を記録する車載型の装置であるドライブレコーダーがあれば、事故やトラブルにおける状況把握、原因究明に活用できます。

そこで今回はドライバーの安全を守るために欠かせないドライブレコーダーの選び方と取り付け方法のポイントをご紹介します。

増加の一途!”あおり”運転対策にドライブレコーダー取り付けはマスト

あおり運転は別名「妨害運転」とも呼ばれます。周囲のドライバーをあおり、通行を妨害する運転は交通事故を引き起こす原因となる危険かつ悪質な行為と定義されています。

2017(平成 29) 年、東名高速道路での「あおり運転」を起因に6人が死傷する重大な交通事故が発生しました。結果、危険な「あおり運転」に社会的な注目が集まります。2020(令和2)年6月には道路交通法の一部が改正され、新たに妨害運転(あおり運転)に関連する法律が適用されました。あおり運転に対する警察の取り締まりも一層厳しさを増しています。

警視庁HPによると、『車間距離不保持の取締り件数等の推移』年々取り締まり件数は右肩上がりです。行政処分や刑法等も適用されルケースも増加しているのがわかるでしょう。危険行為を記録するドライブレコーダーは、あおり運転行為の抑止効果が期待されるアイテムとしてより一層大きな役割を担うようになってきています。

車間距離不保持の取締り件数等の推移(平成29~令和元年)

「あおり運転」への刑法等適用件数の推移(平成29~令和元年)

出典:警視庁

ドライブレコーダーの選び方

【目的別】カメラのタイプで選ぶ

カメラのタイプ 視野 目的 特徴
360°
カメラ
なるべく死角をなくしてトラブルに備えたい 車の前後、左右を超広角のレンズで撮影可能。幅広い視野で幅寄せや左右ドアの開閉時の衝撃にも対応。
全方位
複数カメラ
全方位カバーしあらゆる事故に対応したい 車の前後左右はもちろん車内にもカメラを設置。3カ所の撮影が可能で、できる限り死角を減らせる。
前後2
カメラ
あおり運転にしっかり対策 前後にカメラがあり、同時に撮影し録画ができる。あおり運転対策として販売シェアも多く普及しているタイプ。
電子
ミラー
バックミラーとして使い録画もしたい 簡単に取り付けできる。ミラーに取り付けるため、普段の視界をさえぎることなくあおり運転対策が可能。
前方1
カメラ
お手軽に取り付けたい シンプルに設置できるため、まずは前方のみだけでもと考えるドラレコビギナーでも安心。比較的リーズナブルに取り付けることができる。
バック
カメラ
あおり運転用に後方にだけカメラを付けたい 後々追加装着できるタイプのドラレコ。とにかく後方からの追突やあおり運転が気になる方におすすめ。

ドライブレコーダーを選ぶときの注意点

ドライブレコーダーは、あおり運転をはじめ運転時のさまざまなトラブルを記録してくれる便利なアイテムです。停車中の事故、駐車場でのトラブルでも活用できます。

しかし実際に事故にあった時、ドライブレコーダーの映像が使えない事例も存在します。「せっかくのドライブレコーダーの映像が証拠にならない」という残念な事態は避けたいものです。ドライブレコーダーを選ぶ際に注意したいポイントをお伝えします。

証拠能力を満たすための5つの条件

ドライブレコーダーの映像があれば、あおり運転などの危険行為をされた証拠となるはずです。しかし、次の5つの条件を満たさなければ完全な証拠とは言えません。

相手のナンバープレートが読み取れる

最も重要なポイントのひとつがあおり運転などトラブル相手のナンバープレートがはっきりと読み取れることです。ナンバーは動かぬ証拠となります。しかしドライブレコーダーの画素数や解像度次第では、はっきりと記録されない場合も出てきます。ナンバープレートをはっきりと記録するには、最低でも画素数は200万画素〜、フル HD以上の画質が必要です。

夜間も記録できる

運転時は明るい昼間だけではありません。視界に難が生じる夜間こそ、きちんと記録できるドライブレコーダーでなければ証拠にはならないのです。また昼間でも逆光になる位置では画像が白く飛んでしまったり、黒くつぶれてしまったりする場合もあります。どちらも明るいところと暗いところが混在する際に起こりやすい現象です。明るさの幅を広げるWDR(ワイドダイナミックレンジ)機能を持つドライブレコーダーを選びましょう。

正面だけでなく、斜め方向も記録できる

ドライブレコーダーは、あおり運転はもちろん交通事故時の記録としても役立ちます。事故は前方正面からだけでなく、さまざまな角度で発生します。そのため、撮影範囲は広ければ広いほどベストです。つまり広い視野のドライブレコーダーが役立つというわけです。ドライブレコーダーではレンズが写す範囲を示す画角のことを視野角と表現します。

視野角(画角)には「水平」「垂直」「対角」があり、特に重要なのが水平視野角です。また縦方向(上下)を広く映る垂直視野角も記録として大きな意味を持ちます。最低限の基準として水平方向は100度~、垂直方向は55度~のドライブレコーダーをおすすめします。360度撮影できるカメラならより広範囲な記録が可能です。

信号の色を正確に判別できる

交通事故などの証拠画像を提出する場合、信号の点灯状況は重要な意味を持つと考えられます。ところがドライブレコーダーの機種によっては、LED信号機の光が点滅したり、消えたような黒い状態で映ってしまったりするケースがあるのです。これは、肉眼ではわからないほど高速で点滅するLED信号機特有の現象となります。

また東日本と西日本で電力周波数が異なるため、地域によっても信号機の記録に問題が生じる場合もあるのです。そのため1秒間に撮影できる静止画の数(フレームレート)などが選べる機器にするなどLED信号機対応についても事前のチェックが欠かせません。

後方の映像を録画できる

あおりや交通トラブルで多いのが後方からの事象です。後方からの危険な妨害行為、追突などに対応するためには後方(リア側)のドライブレコーダーが必要となります。前方(フロント側)だけの設置では安全性に不安が残るため、前後に2つカメラ搭載されているもの、前方・後方・車内撮影が可能な3つのカメラが搭載されているものを選ぶと安心です。360度撮影可能なカメラなら全方向に対応できます。

あると便利!ドライブレコーダーのおすすめ機能
モニター モニターが付属している一体型のドラレコでは、交通トラブルなどの映像を即時に出力できる利点がある。一方モニターがあるため、本体サイズが大きめ。モニターが別にあるセパレート型(分離しているタイプ)もある。
タイムプラス録画 一定の時間ごとにシャッター切るコマ送りのような機能で、駐車監視機能時の記録などに使われる。消費電力が少ないためバッテリーへの負担を軽減できる。
音声録音 事故やトラブルとなった他のドライバーとのやり取りやクラクションなどを記録する機能。個人的な音声も拾ってしまうため、状況に応じて音声録音をオフにする機能も付属していることが多い。
画像補正 逆光やトンネル走行時など明るさと暗さの幅が大きい場合に活用できる機能。画像の白飛びや黒つぶれなどを補正してくれ、WDR(ワイドダイナミックレンジ)・HDR(ハイダイナミックレンジ)として表記される。
駐車監視 車上荒らしや当て逃げなどのトラブルを記録するための監視機能。エンジンが止まっていても撮影でき、駐車中のトラブルを抑止する効果も。
GPS受信 ドラレコの日時設定を行うため、正確な日時の記録が可能。事故時に位置情報や進行方向、速度などもわかるため、証拠としての効力が高まる。
安全運転支援 1 前車接近警告
前方車両や障害物と近づきすぎた場合、衝突を防止するため警告音を鳴らして知らせてくれる。
2 車線逸脱警告
意図せず車線をはみ出ししまった際に警告する機能
3 先行車発進お知らせ
前の車が発車したことを知らせてくれる。信号待ちや渋滞時に活用できる。
4 青信号お知らせ
信号が赤から青に変わったことを知らせてくれる機能。
5 後続車接近お知らせ
後方の車が近づいてきた時に知らせてくれる機能。後方への注意喚起に加え、「あおり運転」対策にも。あおられた場合の映像のデータを消去せずキープする機能も搭載。
6 その他
走行中に道路の制限速度を超えてしまった時の警告、ライトの点灯忘れなどを知らせてくれる機能を搭載するドラレコもある。

ドライブレコーダーの取り付け方法

1 自分で取り付ける

あおり運転対策はもちろん、ドライバー自身の安全運転の意識向上にとってもドライブレコーダーの果たす役割は大きいです。ただ、精密機器でもあり、取り付けるのは難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。しかし手順を踏めば、ドライブレコーダーを自ら取り付けることは可能です。ドライブレコーダーの購入費用のみですから、比較的リーズナブルな方法と言えるでしょう。

一方で視界を確保するなど取り付け場所に配慮が必要だったり、配線が複雑だったりと素人では対処が難しい部分もあります。実際にDIYで取り付ける手順は次のようになります。

DIYで取り付ける手順(前後2カメラの例)

DIYでは、次のアイテムがあるとスムーズです。

  1. ドライブレコーダーキット
  2. 養生テープか両面テープ
  3. マスキングテープ
  4. 結束バンド
  5. 配線止め

1. まず、メーカーによって手順に差がありますが、フロントカメラ(ドライブレコーダー)の本体を組み立てます。

2.カメラを取り付ける位置を決定します。マスキングテープを使い、仮止めとして印をつけます。この時、電源がどこにあるかの確認を忘れずに。

またドライブレコーダーの取り付け位置はフロントガラスの上部から20%以内のところ、ルームミラーの裏側など取り付ける位置が保安基準で決められています。基準外の位置では違法になりますので注意が必要です。車検のステッカーとも重ならないようにしましょう。位置が決まったら正式に固定します。

3.フロントカメラと後方のリアカメラをつなげ、リアカメラの仮付けをします。

4.カメラケーブル配線の引き込み

前後2カメラの例では、シガープラグコードとリアカメラケーブルの2つを配線する場合が多くなります。天井とフロントガラスの境目部分に見えないようコードを埋め込みます。本来、ドライブレコーダーの配線を見えないように渡すにはピラー内張り内部を通すなど専門的な作業が必要です。DIYの場合は配線留めを使います。余った配線は結束バンドなどでまとめましょう。

以上が簡単な手順となります。

ドライブレコーダーの機種によっては、ごく簡単に取り付けられるものもあります。しかし、高度なアイテムになればなるほど、電源など配線の知識が欠かせません。カーナビやETCのセンサーとの兼ね合いや電源のトラブルなど素人では対処が難しい部分も少なくありません。また取付位置も法律で定められている上、視界を遮らない位置決めをしなければかえって事故のリスクも高まります。

また配線が上手くいっても、見た目が煩雑で、すっきりとしないケースもあります。美しい配線を希望する場合は、専門的な経験値を持つプロに任せるのがおすすめです。

安全かつ安心してドライブレコーダーを活用するには、車のプロに依頼するのがベストです。車のプロに取り付けてもらう方法としてはカーディーラー、カー用品店、整備工場への依頼があります。

2 カーディーラーで取り付ける

トヨタや日産などの自動車メーカーと特約店契約を結んだ正規販売店がディーラーに依頼すれば、純正のドライブレコーダーを装着してくれます。点検や修理は自社工場で行い、保証内容も重質しているため安心して依頼できるのが利点です。一方で、純正品使用のため、費用は高めです。また純正品以外のドライブレコーダー装着を断られるケースもあります。

3 カー用品店で取り付ける

カー用品店でも、ドライブレコーダー装着を依頼できます。ドライブレコーダーを購入してその場でお願いできる気軽さはメリットと言えます。型落ち品やセール品などをリーズナブルに購入できることも。しかし予約が混雑し、希望の時期を選べない点がデメリットです。シーズンによっては何週間も待たなければならない場合もあります。さらにドライブレコーダーの持ち込みは別料金が必要になるケースもあります。

4 整備工場で取り付ける

実は整備工場でもドライブレコーダーの取り付けを依頼できます。自分の気に入ったドライブレコーダーを持ち込むことも可能です。当然ながら、整備工場のスタッフは車のプロフェッショナルが揃っています。

高クオリティながら価格も控えめな整備工場はコストパフォーマンスに優れた方法だと言えます。ただ、信頼できる整備工場を見つけづらい点が人によってはデメリットとなるかもしれません。

取付方法のメリット・デメリット、取り付け工費まとめ

取り付け方法 工費 こんな人におすすめ メリット デメリット 持ち込み可否
1 自分で取り付ける 0円 手先が器用で車の知識を持っている人 費用がリーズナブルで自分好みのドライブレコーダーを取り付けられる 車の内部の配線は素人では難しい。場合によっては安全性に問題も。見た目が美しくない
2 カーディーラーで取り付ける 10,000円~ 費用に余裕があり、純正品を希望する人 純正品の装着が可能で保証も充実している 費用が高額になる。持ち込みを断れる場合もある
3 カー用品店で取り付ける 3,000円~ ドラレコの買い物ついでに装着したい人 ドライブレコーダーを買ったついでに気軽に依頼できる 予約が混み合っている場合は時間がかかる。持ち込みに追加料金が必要
4 整備工場で取り付ける 10,000円~ 車にこだわりがありプロにお願いしたい人 自分の気に入ったドライブレコーダーを持ち込める。専門家に頼め、コスパが◎ 信頼できる整備工場を探すのが難しい

ドライブレコーダーを取り付けるときの注意点

DIYは特に注意が必要!

配線がシンプルな一体型のドライブレコーダーなど、場合によってはDIYでもそれほど苦労せずに取り付けられるかもしれません。しかし、セパレートタイプや複数台のカメラをつける際、また機能性の高い機種ほど専門的な知識が不可欠となります。加えて愛車が外国車であったり、こだわりのカスタム車だったりするとなおのこと細心の注意が必要です。

取り付け時に内装を傷つけてしまう

配線を隠そうとして内装を剥がしてしまい、思わぬ傷ができてしまった

取り付け位置が悪く視野が狭くなってしまった

信号機や標識などが見えにくい場所に取り付けてしまった

配線が難しく結局失敗してしまった

車の配線は詳しい知識が必要になる

DIYはリーズナブルですが、一度失敗してやり直すのは大変です。また安全のために設置したドライブレコーダーが作動しないのであれば意味がありません。肝心なときに録画できていなかったというトラブルが考えられます。車の知識があり、機械整備に自信のある人でなければDIYはおすすめできません

ドライブレコーダーの取り付けは整備工場がおすすめの理由

ドライブレコーダーの取り付けは、思った以上に複雑で専門知識を要します。マイカーを大事に思う方にこそ、推奨したいのが整備工場です。

特にカスタムカーや国内ディーラーがない珍しい外国車のユーザーなど、こだわりの愛車は整備工場に任せてしまいましょう。多少費用はかかるかも知れませんが、車のプロフェッショナルがイレギュラーな依頼に応えてくれます。

またネットなどで安く購入したドライブレコーダーをきちんと取り付けたいなど、多種多様なオーダーにも対応してくれます。「こんなドライブレコーダー、取り付けてもらえるかな」と迷っても、一度は相談してみるといいでしょう。こちらのわがままにも、案外気軽に対応してくれます。

ガレージェントならお客様のこだわりにお応えできます!

高級外車専門に扱っているガレージェントならどんなドライブレコーダーの取り付けもお受けできます。ドライブレコーダーはミラーの隠れる位置に配置いたし、車内のインテリアにも配慮します。愛車を生かしながら、美しくこだわりの仕様に仕上げます

見た目はもちろん、愛車を守るドライブレコーダーが最大限に活用できるよう取り付けを行います。
車の専門家がベストな仕事を良心的な価格で提供いたします。
気になるドライブレコーダーがあれば、持ち込みにも対応します。
お気軽にご相談ください。

おまけ~実際の取り付け事例~

【BMW X5 (F15) 一体型ドラレコ&レーダー、スペーサー取付】
ベンツだけでなくBMWX5にも取り付けを行っています。ドラレコとレーダー探知機一体型は高機能ですが、少々大型でスペースが必要です。ドラレコは助手席上部、モニターは運転席ダッシュボード上へ取り付けました。車内の雰囲気を壊さないよう、美しく目立たないように工夫しています。

作業内容はこちら

【マツダ CX-5 消音材取付、ミラー型ドラレコ取付】
ミラー型ドライブレコーダーの取り付け例です。既存のルームミラーに直接取り付けられるため、視界を確保できるメリットがあります。ヒューズボックスから電源を取り、「見せない」配線でトランクまで持って行きます。見た目も美しく、機能もバッチリです。

作業内容はこちら

LINEで簡単お問い合わせ

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


高級車の安心して修理を依頼できるパートナーをお探しならガレージェントお気軽にご相談ください!
ページ上部へ戻る