ATFってそもそもどんなもの？
ガソリンスタンドや整備工場などでATFの交換を勧められても、ATFのことを知らないというドライバーの方は少なくありません。
AFTとは「オートマチック・トランスミッション・フルード」の略称で、AT車専用のオートマチックギアシステムに使用されているオイルのことです。
エンジンオイルと区別するために、一般的には赤で着色されています。
ATFはギアチェンジをスムーズに行い、エンジンの動力をタイヤに伝えるためになくてはならないオイルです。
定期的に交換、かつ乗っているAT車の車種に合わせた純正品を使用しないと重大な故障を引き起こす原因になることもあるため、正しい整備が必要なオイルなのです。
放置してはいけない3つの理由
AT車には必須のオイルであるATFですが、購入してから一度も交換したことのないという人もいます。
エンジンオイルと違い、AFTは基本的に消費されることはありませんが車に乗り続けている間に劣化してしまうため、放置は危険です。
そこでAFTを放置したままでいるとどんなことが起きるのか詳しくご紹介します。
燃費が悪化
ATFはギアチェンジの際、ギアの動きを潤滑にさせるだけでなく、エンジンで作られた動力をタイヤに伝達する役目を担っています。
ATFが劣化すると、まず変速時のギアの滑りが悪くなってしまいます。
効率よくギアチェンジができなくなることに加え、エンジンの駆動がタイヤに伝わるまでタイムロスが発生することから燃費が悪くなります。
ギアチェンジによる負担増
ギアチェンジによる変速が多い日本の道路では、ATFが高温になりやすいため劣化が早く進んでしまいます。
劣化が進むとギアチェンジがスムーズに動かず、ギアに負担がかかってしまいます。
劣化を放置し続ければ、ギアが負担に耐えきれず、故障して破損する可能性もあります。
トランスミッションの故障リスク
AT車はギアを自動で切り替えながら走行しますが、その際に摩耗したギアの金属粉がATFに混じり蓄積していきます。
ATFはエンジンの動きをタイヤに伝えるため、トランスミッションにその汚れがつきやすくなります。
汚れがたまったトランスミッションは、動きが悪くなり走行性能が低下してしまいます。
さらに、汚れがトランスミッションの内部に入り込み、エンストを引き起こしてしまった場合、トランスミッションを全て交換しなければならないという最悪の事態を引き起こすことにもなりかねません。
ATFの交換方法
ATFの点検と交換がAT車には必須だということをご紹介しましたが、実際に交換する場合の交換時期の目安や交換で注意したいことは乗っている車によっても違いがあるため注意が必要です。
そこでAT車に乗っている方のために、知っておきたいATFの交換について詳しくご紹介します。
ATF交換の目安とは?
ATFの交換の目安は乗り方や走行している環境によって違いがあります。
一般的には走行距離2万キロ～3万キロでの交換が推奨されています。
ただ、メーカーによって10万キロごとや6万キロ、4万キロと交換する目安が違いますので、ディーラーにどういった走り方や乗り方をしているかを伝えた上で、交換する時期を判断してもらうことをおすすめします。
ATF交換を複数回に分ける理由
ATFの交換は、一度に交換するのではなく複数回に分けてしたほうがいいとされています。
これは一度に交換した場合、ATが壊れてしまう可能性があるためです。
先にご紹介したように、多湿な日本ではATFに水分が入り込みやすく、さらにストップ＆ゴーの走り方が多いためにATFの劣化が早く進みます。
一度にATFを交換すると、剥がれた汚れによってAT内部が破損してしまうことがあるため注意が必要なのです。
ATF交換を依頼するショップの選び方
ATF交換は、AT車の走行性能をアップさせ、変速の性能を改善するためには有効な方法ですが、交換によってATの破損や故障が起きる可能性もあるため応じてくれないところも少なくありません。
そのため、ATF交換の実績があり、整備設備の整ったショップに依頼することが大切です。
ATFの交換のリスクに加え、どういった状況で交換してはいけないのか、詳しく説明してくれる信頼できるショップに依頼するようにしましょう。
オートマオイルは定期的に交換しましょう
ATFはAT車には必須のオイルであり、定期的な交換をすることで快適な走りを維持することが可能です。
ただし車種やメーカーによって推奨される交換時期に違いがあることに加え、自分で交換した場合にはオイル漏れが発生したり、故障したりといったことが起きる可能性もあります。
GARAGENTでは様々なメーカーの車の修理や整備を行っており、他の整備工場ではできないこともお引き受けしています。
ATF交換についてもぜひご相談ください。
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