2026年06月19日
「数日間車を停めておくとリアの車高が下がっている…」
今回は東京都町田市のT様からのご依頼で「エンジンを始動すると車高は戻るけど、また数日後には下がってしまう…」
「エアサスの故障かもしれないので点検してほしい」
このような症状でご入庫いただいたメルセデス・ベンツ S213 E200。

点検を行ったところ、エアサスペンションシステムの圧力保持不良を確認しました。診断の結果、エアサスコンプレッサーの性能低下およびバルブブロック内部不良が判明したため、部品交換を実施。また、交換後には専用診断機を使用した車高キャリブレーションも行いました。
今回は、S213 E200で発生した「数日駐車するとリアの車高が下がる」症状の原因と修理内容についてご紹介します。
数日駐車するとリアの車高が下がる症状
今回のお車は、普段の走行には特に違和感はありませんでしたが、数日間駐車しているとリアの車高が徐々に低下する状態でした。
エンジンを始動するとコンプレッサーが作動し、しばらくすると通常の車高まで復帰しますが、再び駐車すると車高が下がる症状を繰り返していました。
このような症状はS213のエアサスペンション車両で比較的多く見受けられるトラブルの一つです。
原因はエアサス内部の圧力保持不良
S213のエアサスペンションは、
- エアサスコンプレッサー
- バルブブロック
- エアスプリング
- 車高センサー
などの部品によって車高を制御しています。
今回の車両では、診断機による点検と各部作動確認を行った結果、
- エアサスコンプレッサー性能低下
- バルブブロック内部からの圧力漏れ
が確認されました。
バルブブロック内部でエア圧を保持できなくなると、長時間駐車時にエアが抜けて車高が下がる症状が発生します。
また、本来必要以上にコンプレッサーが作動するため、コンプレッサーにも大きな負担が掛かり、故障につながるケースも少なくありません。
エアサスコンプレッサー交換
コンプレッサーはエアサスペンションへ圧縮空気を供給する重要部品です。
経年劣化や過剰な作動によって性能が低下すると、
- 車高上昇が遅い
- コンプレッサー音が大きい
- サスペンション警告表示
- 車高が上がらない
などの症状が発生する場合があります。
今回は新品コンプレッサーへ交換を実施しました。
バルブブロック交換
バルブブロックは、コンプレッサーで生成した空気を各輪へ適切に分配する役割を担っています。
内部シールの劣化や電磁弁不良によって圧力保持ができなくなると、
- 駐車中の車高低下
- 左右車高差
- エアサス作動異常
などの原因になります。
今回はコンプレッサー交換と同時にバルブブロックも交換しました。
交換後は車高キャリブレーションを実施
エアサス関連部品交換後には、専用診断機を使用した車高キャリブレーションが必要です。
キャリブレーションでは、
- 基準車高学習
- 左右車高補正
- エアサス制御最適化
- エラーコード消去
を実施します。



適切にキャリブレーションを行うことで、本来の乗り心地や車高制御性能を回復させることができます。
エアサスの症状は早めの点検がおすすめ
「数日置くと車高が下がるけど走れるから大丈夫」
と思われる方もいらっしゃいますが、そのまま使用を続けると、
- コンプレッサー焼き付き
- エアバッグへの負担増加
- エアサス警告灯点灯
- 車高制御不能
など、修理費用が高額になる可能性があります。
初期症状の段階で点検・修理を行うことが、結果的に費用を抑えることにもつながります。
まとめ
今回のS213 E200は、数日駐車するとリアの車高が下がる症状が発生していました。
点検の結果、エアサスコンプレッサーの性能低下とバルブブロック内部不良が判明したため、部品交換を実施。交換後には専用診断機による車高キャリブレーションを行い、正常な車高保持と快適な乗り心地を取り戻すことができました。
「駐車すると車高が下がる」「エアサス警告が表示される」「コンプレッサーの音が気になる」といった症状がある場合は、お早めの点検をおすすめします。

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